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仕事は母ちゃん

どーってことない脳内と日常の垂れ流しです

死と生のお話(後篇)

妊娠・出産 自分のこと 日常 いろいろ

時々長男は帰ってくるなりトイレに籠もるんですが、大をしたいけど我慢して帰ってくるのですよ。いつから我慢してるのかというとお昼前から…なんてことがよくあり「学校で済ませろよ」と言うと「学校でなんかできん!」「じゃあコンビニのトイレでも帰りに寄れば」「何も買わずにトイレだけ使うのは嫌だ」というやり取りをくり返しているさっこさんですこんにちは。そう言えば、中学生の時も塾のトイレを使いたくないと言って家まで我慢してたことがあったなあ…。いい加減どこのトイレでも済ませられるようにしろよ。という情緒もへったくれもない話題ではじまりましたが、本篇はちょっと重くて、ちょっとこんな感じです。

義父の四十九日が近づいていた頃。体調不良が続きました。体がだるくて重い。熱を測ってみたら微熱。バタバタしたから疲れが出てるのかなと思いました。しかし早めに寝てもなかなか体調は良くならず、ひょっとして風邪の引きはじめなのかもと買い置きの葛根湯を手にしたとき、1ヶ月以上生理がきてないことに気づきました。

あまり生理周期が狂うことはないので「まさか」と思いつつも妊娠検査薬を買って検査してみました。結果は陽性。夫にはそのことを黙ったまま産婦人科を受診しましたが、やはり妊娠していました。こんなこと言うと呆れられそうですが、予定外の妊娠でした。出産は35歳までと決めてその通り3人産んだというのに。

「どうしよう」と正直思いました。三男は来年度年中になるので、幼稚園の延長保育を利用して短時間でも働こうかと思っていたのです。それに自分の体が持つかどうかも自信ありませんでした。3人産んでから体重はどんどん減ってしまったり、胃潰瘍になりかけて大量に服薬していた時期もあったり。産むときには40歳、それからの育児に耐えられないと、夫にも子供達にも迷惑をかける。

産婦人科でも最初にかけられた言葉は「おめでとうございます」ではなく「どうしますか?」でした。多分、予定外の妊娠で中絶する人は少なくないのでしょう。その場では即答せず、中絶同意書をもらって帰宅しました。

自分だけで悩んでも仕方ないことなので、夫に全て話しました。夫は黙って聞いてました。「この子だけ育ててやらないのは可哀想だけど、お前の体も心配だし…少し考えさせてくれ」。そうだよね、即答できる問題じゃないよね…。自分達の蒔いた種だけど、だからこそ即答なんてできるわけない。

夫からの返事は2日後のことでした。「産んで欲しい。苦労をかけると思うけどよろしく頼む」。その言葉で私の心にかかっていた重たい雲がすーっと消えて、晴れ晴れとした気持ちになりました。まるで悩んでたことなど嘘のように、産むことに迷いがなくなりました。また母親になるんだ。頑張ろうと。

産むと決まったので子供達も妊娠したことを告げました。特に三男は「僕にも弟ができる」と大喜び。いや…まだ弟かどうかわからないんだけど…。次男は「ここに赤ちゃんおるん?」と私のお腹を触って「わからん」と。うんお母さんでもわからないよ。長男は驚いてましたが「男の子のほうがいいな」と。あ、やっぱり弟のほうがいいんだ。こうしてああだこうだと賑やかな子供達に囲まれながら、これが命を育むということなんだろうなとぼんやり思いました。そして産むかどうか迷ったことが恥ずかしくなりました。バカみたいだ私。何を悩んでたんだろう。

その後、順風満帆とはいかないものの、無事臨月を迎え。出産予定日三週間前の妊婦検診の帰り道に懐かしい痛みがやってきました。気のせい…気のせいだよね…と思ってるうちにどんどん痛みの間隔が狭まってきて。まずいと思いつつも三男を幼稚園まで迎えに行って連れ帰ってお昼ご飯を食べさせている間に洗濯物を取り込んで入院グッズのチェックをして。これは本物だ…と観念して病院に連絡してから夫に病院まで送って欲しいと電話。幸い、30分ぐらいで帰宅してくれたので三男と一緒に病院へと向かいました。

病院へ向かう車中で限界がやってきて、ここで産んだらあかんと堪えるのが精一杯でうんうん唸ってたら、「お母さんうるさい」と三男。そんなこと言われても…。夫が「そんなこと言わんとお母さんの背中でもさすってあげんか!」と言うのを聞きながら早く病院に着いてくれ-!ということだけで頭がいっぱいでした。

病院に到着したときはもう歩くだけの余力がなく、ストレッチャーで分娩室まで直行して10分後には四男が産まれました。いやもう産むより産まれそうなのを堪えるほうが大変で、産んだときはほっとしましたよ。その後、夫は一旦小学校まで向かって長男と次男を連れて病院まで舞い戻り、ガラス越しに対面。子供達が同時に「可愛い!」と言ったのが微笑ましくて。ああ、産んで良かったなあと心の底から思いました。

死と生と。1年の間に両方を経験した、忘れられない思い出です。

蛇足

多方面から「そんな時期になんでセッ(ryなんてやってるんだ」とツッコミが入りそうなので言い訳しておくと、精神的にどん底に落ちたときに抱かれると気持ちが切り替わるっていうか…うん。ああどうしようもない言い訳ですよ。本当にお世話になった各方面に夫婦揃って土下座したいです…。本当にすみません…。